COLUMN車のトラブル解決コラム

AT車の押しがけ方法【バッテリーが上がった時の対処法】

バイクなどではよく見られる光景ですし、乗り手も対処方法を理解していることの多い「押しがけ」と言う方法ですが、車の場合は方法すら理解していないという事も少なくありません。

基本的にエンジンの性能がバイクよりも安定している車の場合、セルスターターでエンジンがかからない場合は何らかの故障・異常が発生している可能性が高くなるので、無理にエンジンを掛けずに修理に出した方が賢明でしょう。

ただし、「バッテリーが上がってしまった」と言う状況では車自体に致命的な異常が無くともエンジンがかからなくなってしまう為、緊急事態への備えとして「押しがけ」の方法を知っておくと便利です。

押しがけの方法

押しがけの方法として、基本は「ギアをつないだ状態で車体を前方に押す」という流れになります。
ただし、詳細な方法に関してはマニュアル・オートマで違ってくるので注意が必要です。

マニュアル車の場合、ギアをローもしくはセカンドに入れた状態で行います。
マニュアル車の仕組み上、タイヤが回転すればエンジンに圧力を送ることができるのでエンジンを始動させることができます

オートマ車で押しがけは不可能?

しかし、オートマ車の場合は状況によって押し掛けの可否が変わってきます。
と言うのも、オートマ車の場合は構造上、「タイヤの回転によってエンジンに圧力を供給する」ということができない可能性が高いからです。

その為、オートマ車で押しがけを行うことはほとんどの場合で不可能だと考えた方が良いでしょう。

状況的に可能性があるとすれば

ただ、状況的に可能性があるとすれば「引きがけ」の場合や坂道などを下りながら行う場合です。
原理としては、一定の速度を確保することができればタイヤからのエンジンへの圧力を供給することができる可能性(エンジンブレーキなど)がある為、その力でエンジンを始動させることができます。
ただし、おおよそ20km/hほどのスピードが必要になる為、人力で押した場合には中々達成することができません。

その為、けん引して速度を確保するか坂道などで徐々にスピードが増していくという限定された環境下でのみエンジン始動の可能性があると考えた方が賢明でしょう。
高速走行中に何らかの理由でエンジンが停止し、走行スピードを落とさずに再スタートするという事は可能である可能性が高いのですが、それは速度や油圧などの条件をクリアできていることが大きな要因となってきます。

つまり、結論としては「押しがけは可能だが、現実的には不可能」と認識しておいた方が良いという事になります。

交通事故で困った時は

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