COLUMN車のトラブル解決コラム

オートマチックオイルの交換はどのくらいのタイミングで必要か?

国内における自動車のAT車の販売比率は90%以上となっており、日本国内においてはほとんどの自動車がAT車と言えます。
そして、このAT車に搭載されているオートマチックトランスミッションにも専用のオイルが使用されています。

オートマチックの場合

そもそもオートマチックオイルの役割とは、動力伝達、シフト制御、潤滑、冷却、清浄分散と5つの役割を担っています。

まず、動力伝達ですがエンジンからの動力をトルクコンバーターにてオートマチックオイルに伝え、オイルは液体なので液体としての流体エネルギーを利用して、オートマチックトランスミッションに動力を伝えます。

次にシフト制御ですが、シフトチェンジを行う際にバルブ用油圧の作動油としても利用されています。
そして、潤滑ですが作動油だけでなく精密部品で構成されているオートマチックトランスミッションの各部品の摩擦抵抗を軽減する役割を担っています。

次は冷却です。
各部品同士が摩擦する際に発生する発熱を、オートマチックオイルが行き渡る過程において熱を吸収し冷やします。

最後に、不純物が発生した際に繊細なオートマチックトランスミッションに固着しないよう、オイル自らが取り込むことで内部をクリーンに保つ役割を持っています。

使えば使うほど消耗するのがオイル

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このようにオートマチックオイルは大変重要な消耗部品です。
その為、使用すればするほど劣化が進みます。特に発熱における熱負荷による劣化と熱負荷によるスラッジの発生が主です。

オートマチックオイルは熱負荷により、粘度が低下します。
粘度が低下すると、高温時に適正な粘度を保持できず、作動油として機能できなくなります。また、スラッジをオイル自体が取り込めば取り込むほど、オイルとしての性能は低下していきます。

長期間、このような状態が続くとオートマチックトランスミッションの細いオイルラインに目詰まりを起こしたり、潤滑不良、作動不良によるシフトチェンジが行われなくなったりする場合があります。

定期的にオイルは交換が必要

そうならないようにする為にも定期的な交換が必要です。
エンジンオイルのように燃焼ガスを取り込むことが無い為、エンジンオイルに比べて交換距離、交換時期は長いです。

一般的な目安は2年、もしくは2万キロに交換が目安となっています。
しかし、高回転を多用する乗り方やストップアンドゴーが多い街乗りが多いと、オートマチックオイルは通常よりも負荷がかかり劣化が進んでいる為、一般的な目安よりも早めに交換する事がポイントとなります。

交通事故で困った時は

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