COLUMN車のトラブル解決コラム

オートマチックオイルとは

オートマチックオイルはATFとも呼ばれ、Automatic Transmission Fluidの略でAT車に使われる専用のオイルで、トルクコンバータでオートマチックオイルを媒体としてトランスミッションに動力を伝える役割と、オートマチックオイルの油圧を用いてコントロールバルブを制御して適正なギヤを選択する役割と、トランスミッション内での潤滑や冷却などの役割があり、AT車にとっては重要な存在になります。

オートマチックオイルの長期間の使用による症状

オートマチックオイルには摩擦調整剤が入っていて、ギヤが変わる時にスムーズな動きと確実な力を伝える事を可能にしていますが、長期間使っているとギヤなどから出る金属の摩耗粉や、熱による劣化や酸化などでオイルが痛み、このまま使い続けると、動力伝達が悪くなり燃費の悪化や、出足や加速不足、油圧作用が悪くなって変速時のショックの増大、摩耗粉が多くなりフィルターでは除去しきれなくなるので、コントロールバルブの回路切り替えの邪魔をして変速しなくなったり、エンジンが止まったりする症状が発生して、重大なトラブルの原因にもなります。

オートマチックオイルの点検

このような事態を未然に防ぐためにも、日常点検を行う必要があり、点検方法はエンジンオイルと同様にレベルゲージで行うのですが、オートマチックオイルは熱膨張率が大きく、HOTとCOLDの2種類の目盛りが刻んであり、オイルの状態によってオイル量を読み取り、LレベルからFレベルの間にあれば問題ないです。

また、ウエスなどでレベルゲージのオイルを拭き取り、黒く汚れていれば交換時期となります

オートマチックオイルの交換時期

メーカーで推奨しているオートマチックオイルの交換時期は、2万~5万km毎の交換が望ましいとされていますが、近年はオートマチックオイルの研究開発が進み、防錆剤や洗浄剤、耐摩耗性添加剤などオイルの劣化を防ぐ成分が含まれ、長期間性能が保てるよう品質が向上されているので、交換不要のオイルもあります。

また、走行距離が10万km以上の車で過去に一度も交換していない場合は、オイル交換を行うと不純物などの汚れがオイルラインに詰まり、トランスミッション自体を壊してしまう可能性があるので、オイル交換を依頼しても断られる場合があります

オートマチックオイルの交換は自分でもできますが、完全にオイルを抜くために何度も循環させてから新しいオイルを注入するので、時間と手間が掛かる作業になり、ある程度の知識や技術が必要になるので信頼できるディーラーなどで行うようにします。

交通事故で困った時は

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